2013年10月26日土曜日

明け方の東の空には、たくさんの彗星!

11月明け方の東の空には、4つの彗星が大集合しています。
名前は、
・春から話題を集めているアイソン彗星
・3.3年で太陽を回るエンケ彗星
・今年新しく発見されたラヴジョイ彗星
・10月にアウトバースト(急激な大増光)を起こしたリニア彗星
これらの4つの彗星は、もともと関わりのない彗星ですが、なぜか東の空に集まりました。

今のところ、
・アイソン彗星は、当初の予報光度を2等ほど下回っていて、9等級台(11/29近日点に向けて徐々に明るくなる)
・エンケ彗星は急激に明るくなり、7等級台。(11/22 近日点通過 急激に高度が下がる)
・ラヴジョイ彗星は予報より明るく推移し、8等級台。このまま順調に行くと、11月から12月にかけて肉眼彗星の可能性がある(12月26日近日点 11月から12月にかけて地球に接近)
・アウトバーストしたリニア彗星は、14等から8等級台へ(バースト後は徐々に暗くなるが、また来年の春にかけて条件よく観測できる)

大本命のアイソン彗星が最も暗いのが皮肉です・・・。
11月初旬から11月中旬までの各彗星の動きを載せました。

2013年10月24日木曜日

太陽の活動が活発です

太陽の話題第2弾です。
今日の15時までに、フレアー(太陽表面の爆発現象)が12回も起こりました。この中で、特にMフレアーという強度の高いフレアーが4回もあります。

このフレアーは、1875黒点群と1877黒点群で起こっています。
昨日撮影したこれらの黒点群の画像ですが、これから見てもたいへん複雑で活発な様子がうかがえます。(上が1875黒点群、中央が1877黒点群、さらに左下に見える小さい黒点は1879黒点群)
撮影日時    2013/10/23 11:18:52 
撮影場所 胎内自然天文館 観測室
機材   CanonKissX4,
      TAKAHASHI FS-102+SolarMax90/BF3 拡大撮影

今日は曇りで太陽表面の撮影が出来ないのが残念です。

参考のサイト
・今日までの宇宙天気ニュース
・最新の宇宙天気ニュース

2013年10月23日水曜日

大きな黒点が出ています

太陽表面に大きな黒点群が出ています。北半球の黒点群(中央部付近)が発達しました。南半球の黒点も大きく、目のよい人なら遮光板を通して肉眼でも見えそうです。
撮影日時    2013/10/23 10:03:23 
機材    Canon EOS Kiss X4 Pentax
Pentax 125SDP 拡大撮影

青空の中の木星や一等星

「日中、青空の中に星は見えますか?」と聞かれたら、もちろんノーですよね。でも、望遠鏡を使うと、日中でも星を見ることが出来ます。

午前中撮影した3つの一等星です。
撮影日時    2013/10/23 10時~11時ごろに撮影


どうでしょうか。しっかり星が見えています。次に、ビデオをお見せします。ちらちらするのは、大気の揺らぎによるものです。
青空の中のレグルス

この中で注目なのが、ふたご座のカストル。この星は、望遠鏡で見ると二重星(本当は6重連星)ですが、なんと青空の中でも二重星として、カストルAとカストルBが見えました。撮影した本人も、驚きです!
 日中のカストル(強調した画像)


次は、太陽系最大の惑星「木星」です。かすかですが、木星の特徴である2本の縞模様が見えます。
 撮影日時    2013/10/23 10:30:48

天文館では、日中の太陽と一緒に惑星や恒星をお見せできます。
ただし、恒星や惑星はとっても淡いので、よく晴れた日しかお見せできません。

現在のところ、日中見られる惑星は次の通りです。
午前 9時~11時ごろまで  木星
午後 12時~閉館まで    金星

※日中、自分の望遠鏡で惑星や恒星を観測する場合、太陽を入れないようにくれぐれもお気をつけください。自動導入できる望遠鏡でないと難しいですし、危険です。

2013年10月20日日曜日

月と星空のコンサート

ジャズギタリスト山崎英夫さんをお迎えして「月と星空のコンサート」開催いたしました。
満天の星空の下でとはなりませんでしたが、星にちなんだ曲を多く演奏していただきとても素晴らしいコンサートとなりました。
山崎さん、ご参加いただきましたお客様、寒い中ありがとうございました。
また、楽しい企画を行っていきたいと思いますのでご期待ください。



11月のイベント情報

10・11月のイベント情報です。ご来館をお待ちしております。

2013年10月16日水曜日

月と星空のコンサート

今週末の19日(土)は、「月と星空のコンサート」です。


山崎英夫さんのギターの演奏によるコンサートで、入場無料です。天文館のコンサートということで、山崎さんが星にちなんだ曲目を多く演奏してくれます。そこで、演奏中は曲目にふさわしい映像をバックに流したいと考え、映像を作成しています。

 コンサート後は星空観望会を実施し、月や金星、二重星などをお楽しみください。

座席予約がまだ可能ですので、ぜひお申し込みください。

 

2013年10月12日土曜日

10月22日(火)早朝、小惑星による恒星食を見よう

 10月22日(火)の早朝4時30分頃(天文表記では10月21日(月)28時30分)、小惑星による4.7等星の食があります。掩蔽(えんぺい)帯(観測できる範囲)は、北は新発田市、南は上越市近くまでの広い範囲です。これだけ明るい恒星の食はめったにないので、ぜひチャレンジしましょう。

2013年10月11日金曜日

10/10 ISSの通過

10/10は、宇宙ステーション(ISS)が新潟上空を通過することになっていました。
予報通り、夕方金星の近くから現れたISSはスピードを上げて上空を通過し、北東方向へ去っていきました。このときの写真です。

今後のISSの予報については、8月3日の記事を参考にしてください。

この日は空気が澄み、三日月があるにもかかわらず天の川がよく見えていました。今度の土・日の観望会までこのよい空が続くように願っています。

2013年10月8日火曜日

大きなプロミネンス、その後

今日の大きなプロミネンスですが、夕方になって噴出した後に消えてしまいました。あまりにもダイナミックな変化に呆然!太陽の変化は、ひじょうに興味深いです。

残念ながら胎内は曇天で観測することはできませんでしたが、太陽観測衛星の画像を紹介します。


 撮影日時    2013/10/08 9:53:14 撮影 胎内自然天文館

 撮影日時    2013/10/08 13:44:35 撮影 胎内自然天文館
雲の中から撮影。ずいぶんプロミネンスが離れてきたのが分かる。

日本時間 2013/10/08 17:14:32 NASA/SDOより

日本時間 2013/10/08 18:13:32 NASA/SDOより

NASA/SDO 24時間の動画はこちらをクリック(画像がおもいです)

大きなプロミネンスが見え始めました

東のリム(縁)に、巨大なプロミネンスが見え始めました。今年最大のプロミネンスでしょうか。
明日以降も消えずに見えるといいですね。

撮影日時    2013/10/08 9:53:14
撮影場所 胎内自然天文館 観測室
機材   CanonKissX4, TAKAHASHI FS-102+SolarMax90/BF3 拡大撮影



撮影日時    2013/10/08 10:47:39
撮影場所 胎内自然天文館 観測室
機材   CanonKissX4, TAKAHASHI FS-102+SolarMax90/BF3 拡大撮影

2013年10月7日月曜日

10/7 ISSの記録

10月7日、夕方天候に恵まれISSの飛行を記録できました。
まずは、予報
 「星図は株式会社アストロアーツのステラナビゲータを使用しました」
予報では、南南東方向から昇り、途中で地球の影に入って消えるはずでした。

写真でも、予報通り次のように見えました。
(写真3枚のつなぎ合わせのため、途中2カ所が大きく切れています。ISSの軌跡が破線に見えているのは写真合成のとぎれで、実際は連続で光っています)

特に、地球の影に入るところがスケールの大きさを感じさせます。

写真だけだと臨場感がないと思い、ビデオでも撮影しました。5分間を1分ほどに縮めていますので、実際はゆっくり飛行します。最後に、すーっと消えていく場面に注目です!
 

明日以降も、夕方の空にISSが見られます。

 PS 
夕方、三日月、土星、金星が見えています。
さらに、水星が9日に東方最大離角(もっとも太陽から離れる)となるので、双眼鏡があれば水星も見つけることができるかもしれません。その際は、安全のため日没後に探してください。 


2013年10月6日日曜日

国際宇宙ステーションが夕方見え始めます

国際宇宙ステーション(ISS)の話題です。
朝方見えていたISSですが、いよいよ夕方の空に移ってきました。
10月7~10日の予報を作りました。観測地は、新潟市になっています。この中で、8日は高度も低く難しそうですが、他の日は晴れていればよく見えると思います。
 ぜひ、お仕事帰りに観測してください。

10月7日(月) 18:44~18:48までの見え方
 18時44分ごろ南南西の空から昇り、18:48ごろに南南東の空38°で地球の影に入り見えなくなる。

 「星図は株式会社アストロアーツのステラナビゲータを使用しました」


10月8日(火) 17:56~18:03までの見え方
 17:56頃に南南西の空から昇り、17:01頃に南東の空23°を通り、18:03頃に東の空で見えなくなる。
「星図は株式会社アストロアーツのステラナビゲータを使用しました」


 10月9日(水) 18:44~18:51までの見え方
 18:44頃に西南西の空から昇り、18:50頃に北の空51°を通り、その後地球の影に入って見えなくなる。

  「星図は株式会社アストロアーツのステラナビゲータを使用しました」


10月10日(木) 17:56~18:05までの見え方
 17:57頃に南西の空から昇り、18:02頃に南の空75°を通り、18:05頃に北東の空で見えなくなる。

「星図は株式会社アストロアーツのステラナビゲータを使用しました」




2013年10月3日木曜日

10月3日から14日までの宵空

10月9日に水星が東方最大離角(夕方の空で太陽から最も離れること)を迎えます。今回の水星は太陽から離れると言ってもそれほど高度が上がりませんが、双眼鏡があれば見ることができるかもしれません。
10月3日から14日の西の空(午後6時)の水星・金星・土星・アンタレスの動きです。
これを見ると、月も一緒に見える 7日から9日にかけてがよいでしょう。ちょうど、月や金星が目印になるので、水星も探しやすいはずです。
  「星図は株式会社アストロアーツのステラナビゲータを使用しました」

太陽の情報その2(オーロラ)

前回、太陽からCME(コロナ質量放出)が起こったことをお伝えしましたが、このプラズマが地球に達して磁気圏の活動が激しくなりオーロラが大出現しています。

PS  CMEによる磁気の乱れは、10/4に平常に戻りました。


宇宙天気ニュース(10/3)の記事


今回の磁気嵐の発端になったフィラメント消失(宇宙天気ニュース9/30の記事)

2013年10月1日火曜日

9/30太陽表面の変化

久々に太陽の話題です。
9/30の5時(世界時29日20時)に、太陽で大きな現象が起きました。
太陽表面にあったダークフィラメント(表面に見えるプロミネンス)が噴出しました。
まず、事の発端になったダークフィラメントです。中央にヘビのように伸びる赤い筋です。
 撮影日時    2013/09/27 15:40:16
撮影場所 胎内自然天文館 観測室
機材   CanonKissX4, TAKAHASHI FS-102+SolarMax90/BF3


 このダークフィラメントは9/20頃から太陽の自転と共に見え始めたのですが、9/30に突如噴出して消えてしまいました。
次の画像が、この現象のすごさを物語っています。
 (c) SDO (NASA)




このフィラメントの噴出によって、コロナ質量放出(CME)が起こっています。CMEとは、太陽から宇宙空間へプラズマの塊が放出される現象です。(下の写真)

(c) SOHO (ESA & NASA)
予報では、CMEによるプラズマが3日5時(世界時2日20時)前後に地球に到達するとされています。激しい磁気嵐によるオーロラの発生や、地磁気の乱れが起こるかもしれないそうです。
詳しく知りたい方は、宇宙天気ニュースのページをご覧ください。