2013年7月12日金曜日

星と蛍

 梅雨時なかなか晴れないので、ここ数日は太陽の観測も中断しています。天文館なので、なにか「光もの」がないかと考え、宇宙ではありませんが「蛍」の話題です。
 蛍と星を一緒に写真におさめるのはなかなか難しいことです。ほたるが飛ぶのは気温や湿度、時間などにも左右され、さらにそのとき快晴にならないといけないからです。

 天文館から車で10分ほどのところに、蛍がたくさん飛んでいる場所があります。

上の写真は、10秒間露出の1枚画像です。星が写っていますが、蛍がすこし写っているだけなのでちょっとさびしいです。そこで、星の写真に利用しているコンポジット(比較明合成)という手法で、17分間分の写真を重ね合わせると、こうなります。
蛍がたくさん写り、さらに星の軌跡が表れ、かなりにぎやかになりました。
ただ、夏の銀河が消えてしまったので、空だけ1枚画像にして重ね合わせたのが次の写真です。
これだと、さそり座やいて座、夏の銀河が分かります。
デジタル技術を取り入れることで表現手法が広がります。
星の写真を撮ってみたいという方は、天文館に来られた際に係に聞いてください。ご説明します。